全国に「生存権裁判を支援する会」を

すべての都道府県で「生存権裁判を支援する会」を立ち上げるための要請

 

生存権裁判を支援する全国連絡会
会長 井上英夫

 

70歳以上の人々の生活保護老齢加算の廃止処分取り消しを求めてたたかっている生存権裁判は提訴以来9年になります。老齢加算廃止が社会保障破壊・国民負担増大の突破口であったことがますますはっきりしてきました。

老齢加算が完全に廃止されて9年、原告の人間らしい生活が奪われている実態が口頭弁論や原告の住まい訪問のなかで明らかにされています。2012年に東京の裁判は最高裁で敗訴しました。京都と差戻しされた福岡について10月6日、最高裁第1小法廷は上告棄却の不当判決を言い渡しました。2つの判決文はまったく同じで2012年東京判決をそのまま引用し、原告の実態を無視する行政追随の判決でした。最高裁には新潟、広島が第1小法廷に係属し、秋田が第2小法廷に係属し闘われています。青森は12月16日に控訴棄却の不当判決が出されました。「寒冷地において老齢加算の廃止により厳しい生活を強いられる」と認めながら、“一般国民の生活も苦しいのだから、あなたがたも我慢して」という判決です。熊本は福岡高裁、兵庫は大阪高裁と控訴審がたたかわれています。

この間、私たち「生存権裁判を支援する全国連絡会」は、各地の「支援する会」と一体となって裁判勝訴のための支援を続けてきましたが、生活保護バッシング、生活保護制度見直し、そして社会保障制度改革と次々に改悪が図られ、状況は厳しくなっています。昨年8月の生活保護基準が引下げに対し、すべての都道府県から1万世帯を超える人が審査請求に立ち上がりました。4月は2回目の引き下げが行われました。生活保護は国民生活の最後のセ-フティネットであり、その基準は最低賃金や年金、税の非課税基準、くらしに関わる各種制度に直結していることへの認識も広がっています。

こうした状況のもとで、生存権裁判に勝利することが一層重要な課題となっています。低賃金・失業そして生活保護・社会保障の貧困により苦しむすべての人々の「生存権保障」の運動を、かつての朝日訴訟、堀木訴訟運動を超える大運動とすることが求められていると思います。

私たち「全国連絡会」は、こうした状況に対応し、原告のいない府県でも「支援する会」を立ち上げ、47都道府県全部にあまねく生存権運動を広げようと決意しました。

既に、愛知、愛媛、福島、岩手、宮城、徳島、富山、三重、和歌山、島根、埼玉、千葉、石川、神奈川で結成され、過半数の24都道府県に達し、来年1月には数県で結成が予定されています。

各県の支援する会の第一義的目的は、「生存権裁判」勝利であり、そのための宣伝、傍聴、署名、カンパ活動等をお願いしたいのですが、さらに、生活保護、社会保障の学習活動などにとりくみ、署名を「する側」から生活保護、社会保障へ国民の理解を「広げる側」に転じた運動を展開していただきたいと考えています。

生存権裁判に勝利し、社会保障破壊の攻撃を押し返し、憲法25条・生存権を確立し、だれもが「健康で文化的」な人間らしい営みができる社会の実現を共にめざしていきましょう。

貴府県・地域で、「生存権裁判を支援する会」を立ち上げていただくようお願いいたします。

【加盟団体】

中央社会保障推進協議会 全国生活と健康を守る会連合会 全国商工団体連合会 日本高齢者運動連絡会 日本母親大会連絡会 全国老後保障地域団体連絡協議会 全国生活保護裁判連絡会 全国労働組合総連合 日本国家公務員労働組合連合会 日本自治体労働組合総連合 全日本教職員組合 全日本年金者組合 日本国民救援会 全国保険医団体連合会 日本医療労働組合連合会 全日本民主医療機関連合会