生活保護基準の引き下げに反対し老齢加算の復活を要請します

国会議員 各位

2014年10月20日
生存権裁判を支援する全国連絡会
〒160-0022 東京都新宿区新宿5丁目12番15号3階
会長 井上 英夫

 国民生活の向上のためにご努力いただいていることに敬意を表します。

 生存権裁判を支援する全国連絡会は、「生活保護の老齢加算が廃止され高齢者の生活保護基準が引き下げられたことで人間らしい生活ができなくなった。生存権侵害で憲法違反であると」訴えた各地の原告を支援する全国の連絡会です。裁判支援と併せ、生活保護基準引き下げや制度の見直しに危惧を覚えるものです。厚生労働省は、昨年から3回にわたって最大10%の生活保護基準を引き下げるとし、昨年8月に1回目、今年4月に2回目の引き下げを行い、期末一時扶助の減額も行いました。生活保護利用者の96%に影響がおよぶものです。さらに、来年は3回目の引き下げのほか、新たに社会保障審議会生活保護基準部会で来年度から住宅扶助と冬季加算の減額を検討しています。生活保護法の「改定」が7月1日から施行され、国会では「従来と変わらない」との国会答弁があり、附帯決議もされましたが、「調査権限の拡大が図られ」たとして金融機関の調査についてこれまでにない「同意書」や、扶養調査の強化が始まっています。こうした動きは、生活保護を利用している人の暮らしを一層深刻にするばかりでなく、国民生活全体の引き下げにつながるものです。

 国が2006年に老齢加算を廃止し、生活保護費を2割減らした結果、「食事を1日2回にした」「知り合いの葬儀にも出席できない」など、利用者は厳しい暮らしを強いられています。さらなる基準引き下げに「人としての存在が否定されたようだ」などの声が寄せられています。

 また、安倍内閣は消費税の増税を強行しましたが、生活保護世帯は物価値上げが押し付けられたうえに、基準が切り下げられることになります。

 生活保護基準は、最低賃金、老齢基礎年金、住民税課税基準や国民健康保険税・料と医療費、介護保険料、保育料の減免基準や就学援助の適用基準などと連動しています。保護基準の引き下げが行われれば、こうした制度を利用できなくなる人が急増し、「貧困の連鎖」が一層強まります。

 今、必要なことは、「健康で文化的な最低限度の生活」を保障する生活保護基準に引き上げ、必要とする人が安心して利用できる制度へと改善することです。

 下記事項の実現にご尽力をお願いいたしたく要請します。

  1. 来年4月の生活保護基準の引き下げを行わず、これまでに下げた分を元に戻してください。
  2. 生活保護の老齢加算を復活してください。
  3. 検討されている住宅扶助と冬季加算について引き下げはしないでください。
  4. 扶養や就労の強要など制度の「適正化」しめつけをしないでください。

以上